グローバルエンジニア〜自分の限界は自分が決める〜 まつもとゆきひろ氏 基調講演
「(私の話の)ジャンクな中から、いいものを取り出すのがエンジニアリングだと思う(笑)」
こんなまつもとさんのジョークから始まった基調講演「グローバル・エンジニア」に見入ってしまった。
イベントレポート - 講演資料|楽天テクノロジーカンファレンス2010
グローバル・エンジニア
結論としては次の通り。
- 自分の限界は自分が決める
- 成功を定義する
- 成功は、人によって違う。What’s your “success”?
成功 = 目標 × 行動 × 運
ゴールはそれぞれ違っていても、そのゲームのルールは似ている。人間の本質は変わらない。
2つの目標
- 短期的な目標 1〜5年 予測可能な未来
- 長期的な目標
短期的な目標 1〜5年 予測可能な未来
- 今あるテクノロジーがベースになって次のテクノロジーがある
- 予測可能な未来に対して目標を立てる
長期的な目標
- 人生についての目標
- テクノロジーでは変化しない
中期的な目標はいらないと考えている。10年後の世界なんて分かるはずがないから。
自分自身であれ
パッション。それがどこからくるかわからないけれど、そのパッションを活かさないともったいない。その情熱を持ち続けられるかどうかが重要なファクターの1つ。
Rubyが成功した理由は『運』がよかったから
たまたま、Rubyが海外の人に伝わって、それがたまたま著名な人に知られた。
たまたまという、制御しがたい運によって成功した。
でも、その運もまったく制御できないかというと、そうでもない。成功確率はあげられる。
成功確率を上げる方法
時間的確率向上
最後まで立っていた人が勝者。999回負けても、最後の1回の後に立ってた人が成功者。成功するまでやれば、成功する人になる。
until success() do try() end
空間的確率向上
どのマーケット、どの分野でビジネスを行うか。どこで戦うか。
- 専門分野で戦う
- 広いマーケットで戦う
ニッチな所でないと成功できないけど、狭すぎても成功できない矛盾がある。
じゃあどうするか
ロングテール理論
- マーケット全体が大きければニッチも十分に大きい
- 十分広いニッチを目指すためには、つまり、グローバルを目指さないといけない
- 世界に届くためのコスト(物流・通信のコスト)は、非常に小さくなった
- しかし、『言語』や『意識』のグローバルに対する壁はまだ高い。ここは改善すべきところ
- 現在、ヨーロッパにおいて、自国語だけでは話にならない。日本でも、いつかそうなるんじゃないか
まつもとさんの証言
口を開けOpen our Mouth
- まずしゃべらないことには通じない。
自分を磨けImprove Yourself
- 自分に伝えるべき価値があるならば、例え拙い英語でも聞いてくれる。
外に出よReach to the World
- 自分が外に出る気があるか。伝えたいことがあるか。
- 自分で決めること。
- 他人のことは、どうしようもない。
世界中に仲間がいる
- 世の中には、自分と同じ趣向や、性格の人がいる。
- みなさんが思ってるよりも、それぞれのニッチに住んでる人がいる。
- 日本の1億人よりも、世界なら、その何十倍もの仲間がいる。
- 世界に目を向ければ、今まで見れなかった世界を見ることが出来る。逆に、その人達に会わないで日本だけで終わるのはもったいない。
- 日本のエンジニアも決して海外のエンジニアに負けていない。
- でも、大きな違いは、英語に対する意識の問題。
- 日本のエンジニアは、日本語でブログを書くから日本の中では有名だけど、日本を離れると誰ってなる。それって非常にもったいない。
まとめ
- 自分の限界は自分が決める
Only you limit yourself.
- 成功するまで続ける
Keep moving forward.
- 世界に視野を広げる
Have Global Mind.
- 世界中に仲間がいる
You will have Friends all over the world.
所感
どこで戦うか
これは、非常に考えるところ。自分がどこで戦うか。どんな技術を身につけていくべきか。どこへ向かっていくべきか。 情熱、パッション、強み。自分にとって、何が強みか。なかなか答えは出ないけど、考え続けて、動き続けていきたい。行動はしなくちゃ。
世界中に仲間がいる
これは、なんか自分の中で衝撃的だった。自分の中に考えもしなかった。 知らず知らずのうちに、日本がすべてだと思っていた。ちょっとずつでも、言語・意識の壁をなくすようにしていきたい。
じょーぶん男子の独り言
先日、講演メモをTwitterでつぶやいたら、反応されてしまった。自分の言葉じゃなかったのに、引用であることを明確にしなかったのは反省。気をつけなきゃな。
日本のエンジニアも決して海外のエンジニアに負けていない。でも、大きな違いは、英語に対する意識の問題。日本のエンジニアは、日本語でブログを書くから日本の中では有名だけど、日本を離れると誰?ってなる。それって非常にもったいない
— めがにい (@meganii) December 26, 2010
参考
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