参加レポ「JTUG10周年記念総会 ~Beyond the 1st Decade~」
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2024年1月30日、Japan Tableau User Group(以降JTUGと表記)の総会である「 JTUG10周年記念総会 ~Beyond the 1st Decade~ 」に初めて参加した。JTUGのイベント自体は、何度かオンライン参加したことはあったものの、「総会」に現地参加するのは初めてだった。
なぜ今回に限って現地参加したのか。それは、コミュニティ発足10周年という記念回であり、「総会」の雰囲気を直に肌で感じたかったからだ。今回ようやくJTUGの生のコミュニティに参加でき、雰囲気も掴めた。
参加してみて感じたこと、考えたことはさまざまあるが、その中でも次の3つについてまとめてみる。
- Tableauは思考のツールであり、コミュニケーションツール
- コミュニティの多様性
- ストーリーテリングと人の魅力
Tableauは思考ツールでありコミュニケーションツール
基調講演「Beyond the 1st Decade~Tableauで課題解決に踏み出そう!~」の中で「分析スキルは技術と思考の総和」「Tableauは思考ツール、クリエイションツール、コミュニケーションツール」(※正確な表現ではないかもしれない)という話があった。
データ分析においては、まず「問い」を立てて、その「問い」を検証することを繰り返す。「問い」に対して素早く答えが得られれば、そのフィードバックを得て、次の「問い」が生まれる。Tableauはこの仮説・検証のプロセスをひとつのツールでできる。データと対話しながら思考するためのツールだという。
ダッシュボードなどビジュアライゼーションツールとしても有用だが、プロジェクト初期における仮説・ 検証のフェーズでアドホックな分析が得意なTableauは有用であるという意見には同意する。実際に一からデータ分析のプロジェクトを回したことはないのだが、データを直接触れているかのように扱えるTableauの操作性を考えると納得できる。
また、Tableau Desktopの白紙のページを片手にクライアント先へ出向き、その場でVizを作りながら議論をすると白熱するという話があった。クライアントが持つデータをその場で可視化しながら、課題について議論し、次のアクションを一緒に創り上げる。クライアントを巻き込みながらデータとともにコミュニケーションしていく。まさに、Tableauはクリエイションツールであり、コミュニケーションツールだ。
Tableauを思考のツール、クリエイションツール、コミュニケーションツールとして使うためには、思考の流れを止めないことが必須であり、そのための技術だ。だからこそ、「分析スキルは技術と思考の総和」だという。 技術は思考を止めないためにあるということを意識して日々研鑽したい。
JTUGコミュニティの多様性
もともとは雑居ビルの一室から始まったJTUG。そんな思い出とともに語られるJTUG初代会長の前田氏の話の中に「多様性」というキーワードがあった。たしかにJTUGにはさまざまなバックグラウンドを持つ人が集まっている。データサイエンティスト、データエンジニア、マーケターなど「Tableau」というプロダクトのユーザの裾野の広さがそのままコミュニティ参加者に反映されている。たとえば、特定のプログラミング言語やAWS/Azure/GCPなどのクラウドサービスの勉強会であれば、参加者はエンジニアに片寄る。ビジネスサイドとエンジニアサイドが集まるJTUGは異色なのかもしれない。
ひとつコアとなるプロダクトがあって、そのエコシステムの中に構成されるコミュニティは強いと感じた。魅力的なプロダクトに集う人たちもまた、魅力的である。
ストーリーテリングと人の魅力
話し始めると空気にピリッと緊張が走る。こちらまで気持ちが温かくなる。気が昂ぶってくる。
人となりが言霊のように伝わってくる。 オンライン参加では味わえない現地参加の雰囲気を久しぶりに感じられて嬉しかった。
司会者はみな魅力的であり、「自分のことば」で語っていると感じた。データに基づくストーリーテリングを常日頃から意識・実践しているおかげかどうかはわからないが、人の心を動かす力が言葉に宿っていた。
私が同じようなストーリーテラーになれるとは思わないが、「自分のことば」で自信をもって語れるように、見せ方と話し方を工夫し、魅力的なストーリーティング力を身に付けたい。
おわりに
JTUGを支えるコミュニティの皆様に感謝する。私がコミュニティに還元できることは少ないので、まずはブログポストまで。
業務で直接Tableauを触る機会が少なくなってしまったので、何かにつけて触れる機会を作りたい。
参考
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